育休中に妻と色々試行錯誤して考えたアイデアの一つに「休暇制度」があった。お互いに申請した日に「休暇」を取得して、一切の育児から解放される日である。
休暇の日はカフェに行って意識高くノートPCをカタカタするもよし、映画を見に行くもよし、ゴロゴロ昼寝をしてもよい。(ぱっと思い浮かんだのが全部インドア・・・)
ただ、この制度、あまりうまく機能しなかった。
なぜなら、仮に休みだと宣言して家でゴロゴロしようとしても娘からしたら関係ないのだ。そこに親がいたら向かってくるのが赤子である。
そもそも、気になる。娘が泣いてるとこっちも落ち着けないし、居間のソファーでゴロゴロしていても妻からしたら正直邪魔だろう。妻がせわしなく育児をしている同じ屋根の下で、漫画を読み耽るほど俺の精神は図太くない。
とはいえ一日中カフェに居座る、というのもちょっと違うし、なんだかんだ少しは家にいる以上は育児から離れることはできないのだ。
その辺でちょっと不完全燃焼感があり、課題が残る制度であった。
そして時は流れ、育児休業が明けた矢先、上長から「有給休暇の予定を立てよ」と命ぜられた。なんとホワイトな会社であろうか。
奇しくも同じ頃、妻の実家から「11/29〜12/3の予定はどうなっているか?」という打診が妻にあった。色々と事情は省くが要は妻に実家に帰ってきて欲しい&孫の顔も見たいようだ。
育休から明けた直後だったこともあり、抱えている案件も少ない状態だったので、もう今のうちに取ってしまえ、という感じで半ば勢いでいきなり11/29〜12/3の週に連休を取得した。
そして、そこで一計を案じることにした。
火曜日に妻&娘と一緒に実家に帰省して、水曜日に俺と娘だけ一足先に帰るのだ。妻は実家で一人のんびり。娘とは物理的に切り離された空間で育児を一切しない日を過ごしてもらう、という作戦である。
なお、先方は孫の顔をもうちょっと見たいらしいので、金曜日にまた娘(および犬)と実家に赴き、土曜日全員で帰ってくるというスケジュール。水曜日の午後から金曜日の午後まで48時間の完全休暇となる算段だ。
車で一時間くらいの距離なのでいざとなれば気軽に行き来できるし、実家であれば家事もする必要がない。
概要を妻に持ちかけると、素直に喜んでくれたのでさっそく実行することに。
なんだかんだ48時間のワンオペは未経験だったが、さして事件も事故もなく想像通りの慌ただしい日常。一方向こうは母親と外食したり一人でカフェに行ったり夜は思う存分お酒を楽しんだようである。
娘は娘で母親がいないことについて、さして疑問に思っていないようで、特段寂しがる様子もなくあっという間に金曜日になり再び妻の実家へ。48時間ぶりの再会も大喜びということでもなく、「あ、ママだ」的なあっけらかんとした再会であった。
さすがに帰ってきた日は疲れたが、妻にはなかなか好評で「毎月やりたい」と言ってきた。有給休暇が足りないので毎月はさすがに無理だけど、いつかまた良いタイミングで実行できたらいいな。